2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

サムソンとデリラ(1)

『サムソンとデリラ』も旧約聖書の中の有名な題材で映画にもなっている。フランスの作曲家によるサン=サーンスの同名のオペラもある。 旧約聖書は相互関係がややこしく人物名が僕の頭に入らないので読破した事が無い・・と、前に書いたが、今この項目を聖書…

サロメ(2)

前回の『サロメ』の補足だがサロメは旧約聖書に題材があって預言者ヨハネは生粋の娘サロメの希望により首を取られたと記した。この『サロメ』を名作オペラにしたのがリヒャルト・シュトラウスだ。とも記した。補足はこのオペラにおいてはさすがに作者(原作…

サロメ

『サロメ』は音楽だけでなく絵画においても衝撃的な題材なので目にする事があると思う。旧約聖書や新約聖書のマタイ福音書などでも少しだけ触れられているのでここで僕も少しだけ触れよう。ただ、その衝撃的な内容が多くの芸術家を魅了したと思って欲しい。…

オーケストラ・スタディ

以前記した『ナクソス島のアリアドネ』というオペラを紹介したが、それを作曲したドイツの作曲家リヒァルト・シュトラウスのオペラの一番の代表作はやはり『サロメ』だろう。(ばらの騎士も代表作だが・・・どちらも有名なオペラで、どちらもオペラの中でフ…

マタイ受難曲より(4)

カトリックの大学を出た僕だが、安易にキリストの話を詳しくしない方がいいと考える。何よりキリストの生涯に興味を持っている方であるならばそのストーリーはご存じだろうし、この『マタイ受難曲』はどんな性質の音楽なのかも理解されてるだろう。 『マタイ…

マタイ受難曲より(3)

マタイ受難曲は3時間以上の長い曲だ。2つの混声4部(ソプラノ、アルト、テナー、バス)が曲全体の流れを支える。合唱の音楽的なステレオ効果がすばらしい(特に教会では)。 この曲にはイエス(キリスト)ペテロ(イエスの弟子)ピラト(審問官)ユダ(イ…

マタイ受難曲より(2)

1685年〜1750年に生きたバッハのみんながよく知っているメヌエットやクラシック通好みの数々の名作もまずここでいうバッハと思って頂いていい。彼の作品は唯一無比のクオリティ高いオリジナリティに溢れている。その後の有名な作曲家モーツァルトや…

マタイ受難曲より

フルート曲に関してのギリシャ神話のネタは尽きたかな?と考えているうちに、なんとなくバッハの『マタイ受難曲』の本当に美しいフルートの旋律が脳裏に浮かんだ。その話をする前にまたまた前節が長くなって申し訳ない。『マタイ受難曲』とはマタイというキ…

天国と地獄(5)

エウリディーチェを女神官にして酒の神バッカスは地獄の大宴会に参加したと前回記したが厳密に言うと彼女は『みこさん』になったのだが、我がパソコンでは『みこ』が変換できなかったのだ。なんてボロなのだろう。それか僕がボロなろうか?! そんなことでエ…

天国と地獄(4)

『天国と地獄』第1幕第2場はオリンポスの色々な神の登場や楽しい歌が展開されて面白いのだが、そこを文字で解説するのはつまらないのでここでは省略する。 エウリディーチェが地獄の神プルートにさらわれたと聞かされたジュピターの前にはプルートがいた。…

天国と地獄(3)

オッフェンバックのオペレッタ『天国と地獄』は『オルフェウスとエウリーチェ』のパロディなので配役の名前がちょっと違う。だからここでは混乱を避ける為に、今まで記したギリシャの神々の名を拝借させていただく事にする。 話は原典に戻るが『オルフェウス…

天国と地獄(2

タ〜ン、タカタカタンタンタカタカタンタンタカタカタタタカタカタカ、タ〜ン、タカタカタンタンタカタカタンタンタカタカタカタタタン!これが『天国と地獄』の有名なフレンチ・カンカンだがこれでわかる訳ないよな〜(悲)パソコンの技術があれば音符にで…

天国と地獄(1)

『オルフェウスとエウリディーチェ』のパロディで有名な名曲がオッフェンバック作曲のオペレッタ『天国と地獄』だ。今回のブログも前節が長くなりそうでごめんなさい。オペラは日本語で(歌劇)と言われ、最後は悲劇的な場面になる事が多い。それに比較して…

精霊の踊り(4)

今回のタイトルを『精霊の踊り』にしていいのかどうか?!オーストリアのオペラの開拓者グルックのオペラ『オルフェウスとエウリディーチェ』の第3幕の話でこのストーリーを終演にさせよう。オフフェウスは亡くなった妻エウリディーチェの手を引いて冥府か…

精霊の踊り(3)

オペラ『[オルフェウスとエウリディーチェ』はいろいろなジャンルで引用されるような題材だ。それぞれで脚本的に異なる場合もあるが、ここではグルックのオペラをできるだけ忠実にかつ簡略に記そう。(但し原典とちょっとだけ異なる) 毒蛇に噛まれ亡くなっ…

精霊の踊り(2)

フルートの名曲精霊の踊りを去年バイオリン独奏で聴いた。カプソンというフランスの名バイオリン奏者のサン=サーンスの協奏曲の演奏後のアンコールとして演奏だった。素晴らしい曲だったし、そうかあ、伴奏が無くてもできるなあ、と感動した。その精霊の踊…

精霊の踊り(1)

もともとフルート独奏の名曲「シリンクス」から始まったこのブログは音楽とギリシャ神話の物語だったが、今回はその原点にもどりフルートの名曲を紹介する。 その前に前回のブログで、オペラハウスはオーケストラと合唱団を自前で持っていると記したが、厳密…

ジュピター(3)

イギリスの作曲家ホルストのオーケストラ作・組曲『惑星』は全7曲とも個性的で素敵な曲だが全曲演奏を生で聴く事は意外にも少ないかもしれない。(東京まで行けば条件はぐっとかわってくるのだろうが)だからって玄人受けするような渋い曲ではない。むしろ…

ジュピター(2)

イギリスの作曲家のオーケストラ作品で組曲『惑星』なる大曲であり名曲がある。惑星といえば太陽から近い順に水、金、地、火、木、土、天、海、冥王と、僕たちは覚えたものだが今では冥王星は惑星でなくなった。でホルストが組曲『惑星』書いていた頃(19…

ジュピター(1)

音楽ファンだけでなくとも『ジュピター』の名を聞いた事のない者はいないだろう。音楽に関していえば一番有名な曲はモーツァルトが晩年創作した所謂3大交響曲、39番変ホ長調、40番ト短調、そして41番ハ長調が『ジュピター』だ。 『ジュピター』は英語…

ナクソス島のアリアドネ(2)

危機的状況や難題を目の当たりにした時、奇跡的な解決法を見出した時『アリアドネの糸』という。僕はそんな状況が無かったのでそんな比喩は使った経験がなかったが、もしかしたら25年くらい前に糸ではないがアリアドネの線はあったのかもしれない。残念な…

nナクソス島のアリアドネ(1)

ギリシャ神話は色々な神々や人物が出てきて更に人間関係が複雑でわかりにくい。実際に僕自身もリヒャルト・シュトラウスの名曲オペラが無かったらアリアドネもナクソス島も興味なかった。さて、今回からその名作『ナクソス島のアリアドネ』だが舞台はクレタ…

ナクソス島のアリアドネ(1)

ギリシャ神話は聞き慣れない名前が出てきたり、それが複雑な人間関係が続くと嫌になる。僕もリヒャルト・シュトラウスの名曲がなかったらアリアドネという女性も興味ないし、ナクソス島なんて興味ない。

シュトラウスのナクソス

リヒャルト・シュトラウスの名作オペラの一つ『ナクソス島のアリアドネ』は傑作だ。実はギリシャ神話から題材はとられているが演出の方が際立っていて今後あまりこのオペラには触れないので先にこのオペラに触れておこう。ナクソス島に行ったアリアドネを題…

リヒャルト・シュトラウスという作曲家

リヒャルト・シュトラウスはドイツの天才的な作曲家だ。あらゆるジャンル(クラシックのね)の曲を手掛け全てが名曲だ。例えばモーツァルト以来なかった名曲を約100年後生まれたシュトラウスは創作した。それがオーボエ協奏曲でありホルン協奏曲だ。ある…

酒の神バッカス(2)

ギリシャ神話の話は人間関係が(神関係?)ややこしいのと知らない名前がどんどん出てくると僕はもっとわからなくなる。だから今回はディオニソス(バッカス)の私小説のように記そう。 私の母は不倫していた。その相手は絶対神ゼウスだ。それを彼の妻ヘラに…