ジュピター(1)

音楽ファンだけでなくとも『ジュピター』の名を聞いた事のない者はいないだろう。音楽に関していえば一番有名な曲はモーツァルトが晩年創作した所謂3大交響曲、39番変ホ長調、40番ト短調、そして41番ハ長調が『ジュピター』だ。
 『ジュピター』は英語読みでギリシャ名は最近よく記している『ゼウス』だ。つまり絶対神のように偉大な曲という意味もあろうが(あれほどの浮気もんが偉大なのかねえ???)しかも交響曲41番にジュピターと標題したのはモーツァルト自身ではない。でもこれはよくある事で、標題が付けば楽譜がよく売れ出版社が儲かるからだろう。よくある話だが、ここで問題です。ベートーヴェンも標題の付いた交響曲が全9曲のうち何曲かありますが・・・第3番『英雄』第5番『運命』第6番『田園』第9番『合唱付き』あるいは『歓喜の歌』このうちベートーヴェン自身が標題を付けた曲はどれでしょう・・・正解は6番『田園』です。ロマン派ショパンも標題が付いたピアノ曲が大変多い作曲家なのだが彼自身は標題を付けられる事を嫌っていたようだ。まあ仕方がないけどね。だって出版社としては標題を付けてイメージをもって(例えば「小犬のワルツ」「雨だれ」「葬送」等)売れた方がいいもんね。これで作曲家のギャラが増えれば文句はでなかったんだろうけど・・・(かなあ?)
 さて、次回は本当に『ジュピター』の名を冠した名曲のことを記そう。