2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ティー・タイム(5)

さあ、今日でギリシャ神話編は最終回にしよう。皆さん、マーラーという作曲家を御存じですか?彼の曲に『少年の不思議な角笛』というのがある。管弦楽伴奏の全12曲の歌曲だが、マーラーはよほど気に入っていたようで。交響曲の第2番、3番、4番にも一部…

ティー・タイム(4)

イオは神託を授かった。ゼウスに身を任せろという。僕はどうも胡散臭く思っている。きっとイオが眠っている時にゼウスが耳元でささやいたに違いない。で、二人は近くの湖畔で結ばれた。当然奥様ヘラが二人の関係に気付かない訳がない。ヘラが激怒して夫を問…

ティー・タイム(3)

前回、商売の神ヘルメスを登場させ、その時にブランドのエルメスとの関係は僕はわからないなんて無責任な事を書いたが、責任を感じエルメスのホームページを見たが関係なかった。エルメスのロゴにある古そうな一頭立ての二輪馬車と馬の前に立っている人を見…

ティー・タイム(2)

皆さんヨーロッパという言葉をよくご存じだろう。その名前の由来が今日話するエウロパだ。彼女はギリシャの神ではなく普通のお嬢さんだった。彼女に惹かれたのがあのゼウスだ。「あの」とはギリシャ神話の絶対神の方ではなくここでは女好きを指す。ゼウスは…

ティー・タイム(1)

僕の知識ではギリシャ神話と音楽とのカテゴリーは尽きたかな・・・?でもお蔭で精神的に楽しい時間を過ごしている。そのせいか体調不良による食欲不振もここ3週間は回復した。尤も、あまり人に言えないのは『それだけ飲めて(勿論アルコール)何が食欲不振…

サムソンとデリラ’(9)

今日は色々な民族楽器等を駆使した演奏をある敬老会でした。10年前までは時々このような演奏をしたのだが最近はしてなかったので楽しく練習を重ねてきた。フルートの練習は主に技術練習だが、民族楽器は曲は民謡等技術的には優しいがそれぞれの楽器で指使…

サムソンとデリラ’(8)

今までギリシャ神話に関する音楽から始まり新旧訳聖書のテキストに関する音楽、特にフルートの旋律が素晴らしい曲をテキストと共に紹介してきました。しかし今回のオペラはサロメやオルフェウスとエウリディーチェのような有名なフルート曲はないのだが、デ…

サムソンとデリラ’(7)

第一幕 サムソン達の民族は迫害されていた。皆が自分たちの神に祈っている所へサムソンが神託を授かった今こそ蜂起するのだと言い皆もサムソンに従った。そこへ敵兵の大守がサムソン達の神を嘲笑う。サムソンが怒りをあらわにしたので大守は剣を取り殺そうと…

サムソンとデリラ(6)

「自分は髪を剃り落とされたら力がなくなる。」とうとうサムソンはデリラに打ち明けた。デリラはサムソンの敵民族にそれを知らせると彼らは銀を携えてやってきた。デリラの膝上で寝ているサムソンを敵民族は彼の髪を7房切り落とし縛った。サムソンは怪力で…

サムソンとデリラ(5)

サムソンが登場する項目は旧約聖書の士師記の第13章から第16章にあり第16章でデリラが登場する。それでは旧約聖書士師記第16章のストーリーを記そう。冒頭は少しだけ前回のストーリーの最後のエピソードと重複する。 サムソンは遊女の家に入るとその…

サムソンとデリラ(4)

前回は旧約聖書に記されている事を僕なりに要約して書いたが、サムソンが行ってきた事は出来るだけエピソードとして書いてきたつもりだ。所謂『サムソン物語』で、これからいよいよデリラが出てくる。ここからがサン=サーンスのオペラ『サムソンとデリラ』の…

サムソンとデリラ(3)

サムソンは神に選ばれ生まれた。ここでいう神とはサムソン達の民族の神である。サムソンは成長し青年になると敵対する民族の女と祝言をあげる。敵を攻撃するきっかけをつくりたかったのだ。(因みにサムソンは女好きでもあった。)祝言で招いた敵の30人の…

サムソンとデリラ(2)

現在でも、イスラエル国にエルサレムという首都があり、ここに有名な岩のドームがあり、これがユダヤ教とキリスト教の共通の聖地(メッカ)だ。そしてイスラエル国にはユダヤ人とアラブ人が対立的共存していて、しかもイスラエルの中にアラブ系のパレスチナ…