サムソンとデリラ(2)

現在でも、イスラエル国エルサレムという首都があり、ここに有名な岩のドームがあり、これがユダヤ教キリスト教の共通の聖地(メッカ)だ。そしてイスラエル国にはユダヤ人とアラブ人が対立的共存していて、しかもイスラエルの中にアラブ系のパレスチナという自治区がある。これを書いただけで、この地が複雑な地だとわかるだろう。しかも長い間(紀元前以来)自国が持てなかったユダヤ人達がアメリカの支援のもとでユダヤ国家イスラエルができた事、それで土地を追われたアラブ人、今も迫害されているパレスチナ人、ここは今や国際的に火薬庫国なのだ。それは旧約聖書の時代から続いている。だから旧約聖書を読めばもっと深くイスラエルをはじめアラブの地が様々な民の争いの連続であったかがわかる。それはたった6ページだけの「サムソン」の章を読んでも十分に感じられる。実際ここでは色々な民たちの争いが根底に書かれているが、民族問題に疎い日本人の更に疎い僕がいくら旧約聖書の時代だといえ、現代でも脈々と息づいている事を思うと、僕はここでは民族的な事で固有名詞は使わないようにしたい。(サムソンとデリラは別)だから大雑把な表現になるのは申し訳ない。
 では旧約聖書にあるサムソンの傍若無人なる生涯を聞いてください。ああ、相変わらず前節が長くなったので次回からで。ごめんなさい。