サムソンとデリラ(6)

「自分は髪を剃り落とされたら力がなくなる。」とうとうサムソンはデリラに打ち明けた。デリラはサムソンの敵民族にそれを知らせると彼らは銀を携えてやってきた。デリラの膝上で寝ているサムソンを敵民族は彼の髪を7房切り落とし縛った。サムソンは怪力で縄を解こうとしたがもう彼には神がついていなかった。彼らはサムソンの両眼をえぐり、自分たちの都へ連れて行き青銅の足枷をかけた。サムソンは獄中の中でひたすらに臼を挽かされた。敵民族は多くの仲間を殺されたサムソンを捕えた事に心から喜び、邸宅の前でサムソンをさらしものにすることにした。多くの民が集まっている邸宅へサムソンは引き立てられた。サムソンは自分の神へ「神よ、もし私を覚えているならもう一度強くしてください。」と祈り、サムソンは右腕と左腕と繫がれている二つの柱を「私は皆と共に死のう」と身をかがめると邸宅は崩壊しサムソンと共に多くの敵民族が死んでいった。
 以上が大雑把ではあるがサムソンとデリラ旧約聖書上のストーリーだ。次回はサン=サーンスのオペラ『サムソンとデリラ』のストーリーを話そう。脚色の違いをお楽しみに。