ジュピター(3)

イギリスの作曲家ホルストのオーケストラ作・組曲『惑星』は全7曲とも個性的で素敵な曲だが全曲演奏を生で聴く事は意外にも少ないかもしれない。(東京まで行けば条件はぐっとかわってくるのだろうが)だからって玄人受けするような渋い曲ではない。むしろ真逆でかなり人気のある名曲になっている。だったらどうして?楽器の編成が大きいのと第7曲海王星ネプチューン)にだけ女声合唱が入るので企画的にいろいろと大変なのだろう。だから欧米ではオペラ文化が根付いていて、各オペラハウスにはオーケストラも合唱団も自前で持っているので,欧米では日本より聴かれるように思う。僕自身今までに一度だけ全曲演奏を聴いたのがドイツのオペラハウスでのオーケストラ演奏会だった。だが全曲でなければ話は変わってくる。つまり組曲から1曲だけ演奏する選択肢があるからだ。1曲といってもどれも聴きごたえはある。が派手でかっこいいからか第1曲の火星(戦争の神)と第4曲木星ジュピター(快楽の神)が特に演奏される機会が多いように思う。この2曲は吹奏楽用の編曲でコンクール等やアマチュア吹奏楽演奏会でも演奏される。
特に木星(ジュピター)は本当の惑星として最も大きいが、組曲『惑星』の中でも一番長い。特に中間部の旋律の美しさは圧巻だ。まさしくジュピターだ。この曲を知らない人は多くいるかもしれないが、中間部の美しい旋律に歌詞をつけて『ジュピター』として平山あやか?さんが歌ったのでこの旋律を聴いた事がない人は少ないかもね。