シュトラウスのナクソス

リヒャルト・シュトラウスの名作オペラの一つ『ナクソス島のアリアドネ』は傑作だ。実はギリシャ神話から題材はとられているが演出の方が際立っていて今後あまりこのオペラには触れないので先にこのオペラに触れておこう。ナクソス島に行ったアリアドネを題材に作曲する作曲家(ここではオペラ内の人物)や音楽教師は曲の依頼主の言動に翻弄される。つまり同じ題材なのに悲劇にしてくれとか喜劇にしてくれときまぐれな要求に応対する羽目になる。よってオペラは悲劇的なストーリーから急に喜劇に変わりまたまた悲劇になりまたまた喜劇になりめまぐるしくかわる。それを巧みに創作できるリヒャルト・シュトラウスは本当に凄い作曲家だとおもう。いくつもの名曲を残した彼だが、彼はカードゲームが好きだった。これは映像にも残っているが彼の指揮は情熱的ではなく淡々と指揮棒を上下にメトロームよろしく動かしているだけで彼は懐中時計をずっと見つめている。早く帰ってカードゲームをしたいからだ。人は見かけや仕草では断定できないっていうことなのだろう。さて次からギリシャ神話のナクソスを記そう。