うちのB型の嫁さん


(こいつも多分B型だと思う)
 なんだかんだでアッという間に一週間以上過ぎてしまった。その間に何した訳でもないが、今週月曜日に観賞したゲルバーというピアニストの演奏会は久々感動的なピアノのリサイタルだった。「CDや映像で聴いていた演奏よりも生演奏の方が格段に上だろうな、と予想していた以上に素晴らしかった。定評のあるベートーヴェンの演奏も予想以上だったが、ショパンピアノソナタ第3番は圧巻の名演奏だった。」と、次の日に嫁さんに言ったら、昨晩も同じ事を言っていたと言われた。何故昨晩言った事を覚えていないのか?と訊かれるならば、それは酔っていたからにほかならない。名演の後は美酒にかぎる。しかも新幹線を使っても一時間以上の旅だ。それに名演前にも飲んでいたし・・・
 そうそう前回の未開封のフルート季刊誌では、やはり僕のエッセイは載っていなかった。この事は未だに嫁さんに話していない。だって何て言われる事か。うちの嫁さんはB型だからではないのだろうが、僕の思考とは随分違う。例えば、前回の捕らぬ狸で話した尺八と箏の為の曲を創った時も「すごい自信作になった。あとは今年は凄く運勢がいいという占いに掛けてみようと思う。」と僕が言うと、嫁さんは「運勢がいいのはわかっているのだから、あとは実力だけよね。」と言い返した。結果は嫁さんの言う通りだった。
 娘や息子がまだ小学生の頃、運動会の前日に当日は雨が降るかもと予想が出ていた時、僕は嫁さんに「明日晴れるといいねえ。」と言ったら、嫁さん一言、「私、気象予報士じゃないからわからん。」だって。昔は、なんて奴だ!と思った事も多々あったが、結婚生活も20年を迎える今では僕にもゆとりができ、こう言い返す。「A 型に言う模範解答はこうだろう。『そうよね。本当に明日は晴れたらいいわね❤』ってね。」当然嫁さんは無視だ。
 前出の演奏会の感想も「昨晩も同じ事言ってた。」という嫁さんに僕も負けてはいない。「酔っ払っていても、正気でも同じ事が言える僕は凄いよねえ。」
と言ってやった。