ヴェネチアのカーニバル


(皆さま、今年も1年お世話になりました)
 山ちゃんは、お店も順調にいっている・・・というか、本人に言わせれば予定通りにいっていると強がっているが・・・とにかくよかった。その分頑張ってこのブログをきちんと連載してほしいものだ。だって、来年から小説『調和の霊感』を載せるのだと言っている。こんな調子で大丈夫なのか心配ではある。
 さて、ヴェネチアのカーニバルの話であるが、とにかくヴェネチアといえばゴンドラとカーニバル(謝肉祭)が有名だ。ゴンドラは黒くて先端が細く尖って特異な形をしているし、カーニバルは何と言ってもマントに身をまとった人たちが仮面をつけて往来しているので有名だ。実はあの仮面がミソなのである。あの仮面は自分の正体を隠すためのものであり、マントやショールを羽織ってまさに隠れ蓑になっているのだ。何の隠れ蓑かというと、自分の身分を隠すためなのだ。では何故身分を隠さなければならないかというと、身分を隠して恋愛を成就する為だったのだ。つまり日本流でいう愛の無礼講なのだ。そんな素敵なお祭りだったから世界中から人々が集まって来たのだ。特に政略結婚で愛のない生活を送っていた貴夫人たちにとって遠慮なく恋人と逢瀬を重ねられる機会になった。だとすれば、その結果として望まない子供に恵まれたりもしたであろう・・・だから、孤児院が必要であったのだった。
 また、ピエタ孤児院の合奏団はヴィヴァルディのお陰でとっても優秀な合奏団になり有名になった。だから孤児ではないが、貴族のコネで入ってくる娘たちも少なくなかったのだ。
 さてさて、小説『調和の霊感』は、そんなヴェネチアピエタを舞台にしてアンナ・マリーアという実在した娘を主人公にして、やはり実在したキアーラという娘やヴィヴァルディやストラディバリウスなどが登場してくる。その当時の音楽や政治やヴァイオリンの秘密が少しだけ理解できるかもしれない・・・そんな小説になっています。どうぞお楽しみに!