ルナは見ていた?(1)

 映画『ジュラシックパーク』はもう何十年前になるのだろう。琥珀に撮り込められた古代の蚊の血から恐竜のDNAを抽出し恐竜を再生する事から話が始まる。恐竜のアトラクションパークを南米の孤島に作り上げようと野心を持った大企業の社長が男女の若い恐竜発掘家に発掘資金を提供するという契約で呼んだのが恐竜の孤島だった。それに数学者も交わり3人で孤島を訪れる。それにはもう一つ任務があった。それは自己で社長の孫である少年が事故で恐竜の孤島にて遭難したのだった。というストーリーなのだが恐竜好きな僕としてはいろいろな恐竜が登場する場面ではワクワクしながら画面を見入ってしまった。恐竜の主役はもちろんティラノサウルスだ。肉食の恐竜で人間たちは次から次へと怖い目に遭うのだが本当に怖いのはラプトルだった。彼らは人間と同じくらいの背丈だが彼らも肉食で知能が高く群れでチームワークを組む。ハラハラドキドキの連続だった。(以下省略)
 第2作も第3作もストーリーは変わっても同じ趣向だったが第4作の『ジュラシックワールド』はガラッと趣が変わる。ジュラシックワールドはテーマパークとして多くの人々が訪れて賑わっている。それを多くの恐竜たちが出迎える。(決して歓迎だけではない)凶暴なラプトルもトカゲだったりイグアナなどの遺伝子交配で純粋なラプトルではない。それを犬のように手なずけようとする男がいた。同じく遺伝子交配から生まれたティラノサウルスもどきがいた。そいつは知能レベルが高く狡猾だった。自分のエリアにある高い壁に爪痕を残して脱走したように見せかけて人間たちの隙を見て本当に脱走してしまう。アバロサウロスという巨大な草食動物の群れを壊滅してしまう。それは捕食のためではない。殺戮を楽しんでいるだけなのだ。今回も少年が登場する。兄弟だ。ラプトルを手なずけようとしていた男が兄弟の救出に向かうのだ。このストーリーの続きは次回に。
 僕は次の日に大変なことが起きた。ルナの寝顔を見ながらジュラシックワールドをテレビで見ていたのだが、ルナも実は見ていたのではないか?という出来事だった。