師走の呟き(1)

はやいもので今年ももう少しだ。あっという間に来年になるのだろう。まだ少し早いかもしれないが、今年の自分を総括すると、いい事もよくない事もいろいろとあった年だった。どちらかというとポジティヴな考え方の自分がここまで体調不良からの食欲不振に陥るとは思わなかった。好き嫌いなく何でも食べられた自分が素うどん一杯すら食べられないくらい大変な時期もあった。何年か前亡くなった親友や僕の歳には亡くなっていた兄を思うと死すら覚悟していた。老犬やその他の犬猫の今後を想い、車の免許を持っていなかった嫁さんは今教習所に通っている。これで僕がいなくても動物病院へ通える。庭にあった大小たくさんの木は柿の木一本残して全て切った。それまでは毎年僕が年中剪定していたが、この度の体調不良で高い脚立の上に立つのも自信なく、だからといって一回15万円くらい掛かる業者の剪定料を残された家族に託すのは申し訳ないという想いからだった。けっして狭くない庭がより広くなりルナが楽しげに馬のように走り回っている。大学3年生の息子の授業料と生活費は卒業までの分をすでに振り込んでいる。犬どもが(猫どももだが)好き勝手に漁り放題のキッチン周りを、犬どもが入れないような仕様の(猫は仕方がない)キッチンに換え、もうすぐ古い配管を新しくしなくてはならないガスを停止し全電化にした。40年は経つであろう風呂も、もし子ども達が配偶者や孫を連れてきてもいいように浴室ごとシステムバスにした。勿論遺言ももう書いている。これで思い残す事は無い。と思っていた11月に入ってから体調は次第に回復してきた。