赤ちゃん猫騒動記(3)

 χ(カイ)とθ(シータ)は息子が名付けた。カイは母コゲに柄もそっくりだったが用心深いのもそっくりだった。我が家の2匹のデカイ犬どもを食器棚等の上から観察していた。シータはミャ、ミヤとよく鳴く。うちの猫家系でこんなに鳴く仔はいない。しかも無警戒にふらふら歩いていたらいつの間にかシータの頭がルナの口の中に入っていたなんてしょっちゅうだ。勿論ルナの愛情表現なのだがひやひやしたものだ。ルナの鼻先でよく転がされているのもシータだった。カイはルナが近寄るとルナの目線くらいの所へ上り、ルナの鼻が近づくと猫パンチで応酬する。もう3年になるがルナはまだカイに触れていないと思う。
さて、その一件つまりカイとシータを屋根裏から保護をした事があって、というかそもそもコゲが屋根裏にいてはいけなかったのだ。以前僕は屋根裏に猫がいる気配を感じたので屋根へ上って猫が入りそうな隙間を全て塞いだ筈だった。なのに屋根裏に猫(コゲ)がいる。塞いだ鉄の網を破って入ったのかと思い、再び屋根へ上って確認したが網は破損してはなかった。他の個所もよく見たがどうにもわからない。諦めてとりあへず屋根裏へまた入って壁の隙間を確認した。ほとんどの壁側に隙間があったので、僕は端材(自宅にたくさんあるのだ)を持って再び屋根裏に上がり天井裏の床と壁の隙間に端材を敷いて塞いだ。大変だったまともに座る空間もない屋根裏で汗だくになりながら頑張ったものだ。その甲斐あってコゲは次の出産、その次の出産はトラブルなく過ごしてきた。