湯田温泉酒祭りの話(4)

湯田温泉酒祭りも知名度があがってきたようで、第3回の時はドイツで大変にお世話になった友人が大阪から愛犬ノーリッツテリアを連れて我が店へ来られた。僕が誘った訳ではない。お知らせもしていない。おそらくインターネットで検索されたのだろう。向こうから「今度酒祭りに行くからな。(あるメーカー)を飲ませてくれや。」と突然に電話があったのだ。県外だったら最高の酒祭りだろう。山口県の酒が一極集中で飲めて、温泉にゆっくり浸かり泊まって帰ればいい。彼は大阪で酒祭りの話を友人にしたら自分も行きたいと、友人と一緒に来られたのだった。
 今年第4回の酒祭りでは広島の音楽大学時代の同級生(女性)が旦那さんと一緒に二匹の愛犬と共にお店に来た。真っ白で大きくて愛嬌があり落ち着いているグレートピレニーだ。ピレニーちゃんたちは大人気だった。それに比べうちのバカ娘グレートデンはすぐウ〜ウ〜唸っていたので、僕の傍にずっとおらさせた。去年は一緒に参加したもう一匹のベルジアンタービュレンのライ君はすっかりおじいちゃんになり、自宅からお店までの約20分の道のりも歩けないだろうと判断しお留守番にさせた。同級生とはテーブルを囲み積もる話で盛り上がり、その間御主人はぐい飲みを持って温泉町を徘徊されていた。なんていいお祭りだろうと実感した。隣のテーブルでも中学の同級生達が飲んでいたのだが僕は遠方の友人を優先させた。4時にお祭りが終わり、同級生たちとゆっくり飲んだ。このあとそしてその後、ちょっとした騒動になるとは夢にも思わないで、僕は酒で夢見心地になっていた。