アポロンとダフネ(2)

キューピット、エロスに金の矢を射抜かれたアポロンは妖精ダフネが好きで好きでたまらなくなった。一方鉛の矢を射抜かれた妖精ダフネはアポロンが大嫌いになった。もともと仲良しだった二人がこんな仲になろうとは悲劇ではあるが、人間界ではよくある話ではある。最近はそれで物騒な事件に発展する事もあるのを思うと、さすが神話に生きる神様は紳士だ。金の矢で凄く大好きになったダフネを追いかけていたアポロンと彼から逃げていたダフネはお父さんに頼んで月桂樹に変身したのだ。彫刻で女性の手や髪が木や葉っぱに変わっていてその隣に美しい青年がいるような絵や映像を見られたらそれがアポロンとダフネと思っていいだろう。前出のパンはシリンクスを想って笛を作ったが、アポロンは月桂樹になったダフネから冠つまり月桂冠を作った。現在でもマラソンの勝者だけが被る月桂冠だ。話はそれるが(いつもの僕の悪い癖、だから短めに)絶対不利だと戦っていたいたギリシャ軍が勝って、負けたら自害するつもりで待っていた女性人達に頑張って42.195キロ走って勝利を知らせたのがマラトンでマラソンの起源だ。だからマラソンの勝者だけがアポロンの月桂樹を被るのだろう・と僕は思っている。でも僕はあの月桂冠を見る度に悲しくなる。だって大好きだったダフネの残した物が月桂冠ですよ。涙がでそう・・・
 さて、なぜエロスは彼らにそんなひどい事をしたのだろうか?・・・小さなエロスはアポロンの甥だったみたいだ。ある時アポロンは上から目線でエロスをからかったようだ。
 だから僕達人間界も小さい者にたいしても真摯に接しなければいけない!という戒めだ。