ただしが来た(1)


(こんな感じでお散歩できるかな?)
 それは偶然の出会いだった。
 買い物をすませた僕が家内と一緒に街のアーケードを歩いて駐車場に向かっていると、向うから小学生の10人位の団体が可愛いワンちゃん(ボーダーコリー)3匹連れて目の前である施設に入っていった。そこは時々犬猫の譲渡会をしている支援施設だった。僕達はもう可愛い犬達にくぎづけだった。皆がそこへ入っていって、ふっとウインドを見るとたくさんの里親募集の張り紙があった。その一枚に気になる張り紙があった。ある施設から保護した可哀想なラブラドールレトリバー(名前ただし)体重35キロ里親募集できれば大型犬を飼った経験の人を求む!がその内容だ。可哀想と聞くとほっておけないではないか。家内と相談して話しだけでも聞いてみる事にして中へ入った。縁なんだろう。たまたま関係者が前出の犬達のイベントに参加しておられた。僕が表のチラシにあるただしの事で・・・と言うと、そのご夫婦「えっ、??ただしの事で??」聞くとそのただし35キロもあるので誰も引き取ってくれないのだという。僕が「35キロなら小さいじゃないですか。」と言うと「え〜、ただしを小さいなんて言った人初めてだわ。」と言われ話が盛り上がり僕と家内はその方々の家へ、まずただしを見に行く事になった。先代のルナちゃんの時もそうだが、そんなボランティアをしている方々は犬に関して美辞麗句は言わない。むしろその犬の悪いところばかり言われる。さんざんただしの悪口を言われてただしに会わせてくれたが、なかなか不細工だが可愛い男の子だった。とりあえず今度は我が家にただしを連れて来てもらってうちのライとルナに会ってもらう事になった。