信じられないニュース


 朝起きるとメガネがない。確かに僕は昨晩テレビを見ながら寝てしまった。朝、僕がソファーで寝ている傍でルナが寝ていた。ソファの上からソファの裏から周りまで探したがメガネがない。まさかとは思ったがルナを無理矢理どかしたらメガネがあった。勿論無事である訳がない。片方の耳掛けが彼女によってかじられ取れていた。でもこれは自分の過失だ!今回は素直に彼女の所業を素直に許した。というのも耳掛けが片方だけでもメガネは掛けられるのだと知った。
さて、これからどれだけの人にそれを指摘されるのだろうか?それも楽しみでだ。と、僕は思う事にした。
 さて今日の新聞、昨晩のテレビで信じられないニュースが飛び込んできた。「自家用飛行機が民間住宅地に墜落した」という。はじめはそんなこともあるのかと、ただただビックリしていたが、今日のニュースで徐々にその詳細が明らかになってきている。僕は専門外であるのでこれ以上はコメントを差し控える。そして僕の専門である音楽の話をしよう。
 数日前のブログにちょっとだけ名前を出したが、ホロヴィッツという大ピアニストの晩年はコンサートへは専属の調律師や料理人を連れていっていたと聞いた事がある。ホロヴィッツではなくても一流のピアニストは度重なるコンサートでは確実に毎回ピアノを調律してもらう。在京のピアニストなら東京から調律師を連れてくる人も珍しくない。当然調律代や交通費宿泊費食費は別途経費がかかる訳だ。もちろん地方の演奏家も自分の演奏会では当然調律をしてもらうだろう。もしかしたら自分の演奏のギャランティより調律代の方が高かったなんて事もあるのかもしれない。しかし地方の調律師はそんな事情もよくわかっているのでとっても良心的なのだ。それでも自分の家のピアノをどの位の期間間隔で調律(メンテナンス)してもらっているのかは僕にはわからない。ちなみに僕は前回のピアノの調律で調律師に「久しぶりですよねえ?2年ぶりですか?」「いいえ、5年ぶりです!」と言われた。こうして恥ずかしげもなく書けるのも僕がピアニストでないから、まあいいや!というあまえた気持ちがあるからで、お金があるのなら毎月、毎週調律して貰いたい位だ、と僕も思っているしそう思っているピアノの先生もたくさんいるだろう。調律を含めメンテナンスはやれるのならば度々するにこしたことはない。しかも演奏する者と調律師は立場が違う。プロと呼ばれる専門家は本当に凄い。僕が毎年(実は数年に一回かもしれないが・・・)フルートの調整をお願いしている方は僕のフルートの管理状況、つまり僕の生活をズバリ言い当てる!「先生、フルートを劣悪な環境に置いたままにしてますねえ・・・例えばキッチンの傍に置いたままにしていませんか?」図星だ!さすがプロだ。だから自分がちょっと器用なので自分で調整できます、なんてありえない。昔だったらプロ同士の親密な信頼関係がありえた世界が、今では器用なマルチ人間が多く排出されてきた現代社会において希薄な関係に陥っているのではないかと思ってしまった。プロの仕事には当然プロとしての対価がかかる。それを尊重しない人間、対価を惜しむ人間が増えたのかもしれない。
 僕は全く関係ない話をしてしまったが、今回の飛行機のニュースを聞いてなぜかそんな事を思ったてしまった。