真夏の夜の夢(2)


(私達結婚していつも仲良しだったよ❤)
 今日から世間はゴールデン・ウィークだ。暑くなるそうなので、朝早く(といっても6時半だけどね)ルナとライの散歩に行った。朝の光と空気に少し肌寒いそよ風が実に気持ちが良かった。前回ブログで「真夏の夜の夢」を書いたからか、今朝の空気の中でその曲の序曲の冒頭がずっと頭に浮かんでいた。序曲の冒頭は2本のフルートの4つの和音から始まるのだ。その和音が本当に素晴らしい。たった2つの音の和音が一定間隔でゆくりと4回鳴らされるのだが、その音の組合せはもう天才的だ。そしてその響は素敵な幻想の世界へ誘ってくれるのだ。そのような気分になれるのは4回の和音が一つずつ上向しているからだろう。で凡庸な作曲家だと平易な階段を登るようだけど、メンデルスゾーンが作った階段は一段一段の変化がとてもうつくしいのだ。
 「真夏の夜の夢」は具体的には劇音楽で全14曲の組曲になっている。その最初の曲がこの序曲で最後の曲が終曲になっている。その終曲の冒頭でもこの美しい階段が現れる。それが何とも嬉しいではないか。旅先の駅前で心に残る程の美しい女性を(素敵な男性でもよいが)見て、それからいろんな場所に行ったり、美味しいものを食べたりして、楽しい所だったなあと駅に向かう道で、偶然にも同じ人にであったような、
「ああ、あのひとだ!」という喜びがある。しかもだ、ああ、2回も会えるなんてと嬉しい気分と感動で駅に着いて切符を買ってさあ、ここともお別れだと思って列車に乗り込もうとした瞬間・・・なんとその素敵なひとがホームにいてこちらを見ているではないか。「惚れっちまうじゃないか」「もしかしてだけど、もしかしてだけど・・」ではないが、そんな気分になるような曲なのだ。なんのこっちゃ?なんて思わないで欲しい。だから「真夏の夜の夢」なのだから。