オルフェウスとエウリディーチェ


(ライとルナです❤)
 オルフェウスは亡くなった愛妻エウリーチェを追って黄泉の国にまで行った。どんなに妻を愛しているか訴えて黄泉の国の魔物たちを感動させて地獄の王からエウリディーチェを下界に連れ戻すチャンスをもらった。その条件として何があっても絶対に振り返ってエウリディーチェを見てはいけない、というものだった。ところがオルフェウスはエウリディーチェが自分に付いてきているのか不安になり振り返る。つまりその瞬間にエウリディーチェをこの世に連れもどすチャンスを失ったのだった。そしてどうなったかは台本によって若干異なる。それに失望したオルフェウスは自ら命を絶って、黄泉の国でエウリディーチェと永遠に暮らしました。という話が一番ハッピーエンド・・・なのかな?ただこの話、黄泉の国の存在がわかっていて、そこに愛妻がいると確認しての話だから・・その展開はどうにでもなるし純愛に昇華する事もできるのだろうが・・・僕がもし死んだら、嫁さんに迎えに来てもらわなくてもいいし、嫁さんにはこの世でしっかりと生きていて欲しいと思う。(これも一つの愛の形?)僕は黄泉の国へ行ったのならとりあえず以前飼っていたバーニーズマウンテンドックのムンちゃんを探して思いっきり遊びたい。
 僕は彼女を(ムンちゃんは女の子なのだ)探して、この世に戻す為に歩くのだ。当然彼女はシッポを振りながら嬉しげに付いてきていると思っている。ところが僕は突然不安になる。あいつは付いてきていないのではないかと・・・で、振り返る・・・やっぱり付いてきていないのだ!「どこで道草喰っているのだ」僕は怒り彼女を探しまわる。探しまわりながらふっと気付く。「そうか・・・僕は既に黄泉の国の人間だった。彼女をこの世に連れて帰られる資格もない訳だ。」僕は自分の立場を初めて自覚した。だとしたら、あとは彼女を探すだけだ。これ自体がやっかいな事だ。あいつはこの世でもやっかいだった。黄泉の国ではもっと自由奔放に過ごしていたのだろう。一体どこへ行ったのだろう・・・と探しまわる自分がいた。・・・そんなストーリーもありかな?・・・いやないだろう!