ライ君とルナちゃん(5)


(暑い夏は水遊びが一番じゃ〜)
 ライ君が先住犬なのでルナちゃんよりライ君がボスだ。実際にルナちゃんはライ君が好きでしかもライ君をいつも立てている。散歩から帰って家に入るのも、ライ君が先に入るまで待っている。車に乗る時も同様だ。ご飯を食べる時もおやつをもらう時も(これは嫁さんが担当で嫁さんが順番にやるのだが)ライ君の次で待っている。ルナちゃんは自分の立場がわかってとてもお利口さんなのだ。
 それでもライ君はルナちゃんをあまり好きになれないらしい。二人が(二頭あ)が家の中で寄り添って仲良く寝ている様な情景を見た事がない。時たまこのブログで二人が頭をくっつけて寝ている写真を載せるが、実はあれは昔たまたまそんなジーンを見てたまたま撮ったのだろう。今でもライ君は広い居間の北側で、ルナちゃんは南側で横になって寝ている。その真ん中で嫁さんがソファで横になっている。僕はライ君の頭のすぐ横でパソコンをいじっている。この距離感が我々の関係の真実なのだ。ただ、この距離感は僕にとっては平和で一番安心できる幸せな空間になっている。
 ライ君はルナちゃんが我が家へやってきて数ヶ月経った頃だったろうか・・癲癇を発症した。ピーちゃん先生の説明によると癲癇は脳の病気でその症状はいろいろあるらしい。その時のライ君の症状は、立ったまま急に震えだし、だんだん激しくなったので横にさせると、下半身を硬直させたまま痙攣を起こしていた。時間にして長く感じたが30秒位だった。それでも、初めての事だったのでピーちゃん先生の所へ相談へ行った。いろいろな症状があるので様子を見る事にした。最後に僕はピーちゃん先生に訊いた。
「原因にルナちゃんの存在が考えられますか?」
先生は言った。
「それも原因の一つだと考えてもいいでしょう。」