エピローグ(4)

「ちょっと待て、ブラマン!あの事だけは言うなよ。なあ頼んだぞ。本当にだぞ。」
「ねえ、ノブチン。あの事、ここで言っちゃっていいかなあ?」
「オロチさんさえよろしければ、私は全くもって構いませんよ。」
「ブラマンさん、俺の知らない事がノブチンとオロチさんの間で何かあったのですか?」
「いや、たいした事ではないのだけどね。」
「僕にとってはたいした事なんだよ。頼むブラマン、ここ奢るから言わないでくれ。」
「あなた、ここは私が払うからみんなに言ってやって。」
「オロチの奴、ノブチンが好きだったんだよ。夜も眠れない位大好きだったんだ。尤も昔の話だけどね。私がオロチから相談されてアドバイスした事があったからね。」
「それでノブチンとオロチさんはどうなったんですか?」
「どうもならなかったから君達が結婚したのではないですか。」
「なある程、では俺はオロチさんに感謝しなくてはいけませんね。でも俺を豚扱いにされていたのもそういう訳があったとしたら、感謝しなくていいみたいですね。」
「ああ〜、もう最悪だ〜」
「オロチがあんな脚本を書くから罰が下るのよ。それに相談した相手が悪かったわね。その時私に相談してくれていたらうまくいってたかもよ。」
「タア子に相談したら、すぐノブチンにそれが伝わってダメになると思ってね。だからブラマンに相談したんだよ。」
「私に相談してくれた善し悪しはともかくとして、オロチのその見解は間違ってなかったと思うよ。」
「そう、じゃあここはあなたの奢りでお願いね。」
「そんなあ、それでは私の話し損でオロチの恥かき損ではないですかあ。」