第二幕第二場(10)

「赤ハリ先生は今日の食材をどこで買ったのですか?」
「その辺のデパートですが、何か?」
「デ、デ、デパート?」声を荒げたのはタア子だった。
「何でデパートなんかで買い物をするの?」
「いけませんか?あそこは少々の物は全て揃いますし、珍しい物もたくさんあります。」
「当たり前よ。デパ地下ですもの。その代りそれなりの値段がするの。デパートで仕入れている店なんてどこにもないわよ。」
「ではどこで仕入れたらいいのですか?」
「スーパーか量販店があるでしょう。」
「お店によってそんなに値段が変わるものですかねえ?」
「そんなにどころではない!買う所で全然値段が違ってくるの。生クリームなんて100円位違うのよ。赤ハリ、今日のニンニクはいくらのを使ったの?」
青森県産があったので一個300円のニンニクを使いました。」
「ニンニクなんかも中国産だったら一ネット三個入りで100円よ。」
「そんなに安いニンニクはどこへ行けばあるのでですか?」
「だから、その辺のスーパーへ行けばどこにでも売っているわよ。赤ハリはスーパーに行った事ないの?」
「ええ、私はデパートで全部済ませるタイプですから。」
「タイプの問題じゃないでしょう。も〜うどこまでお坊ちゃまなの、赤ハリは。」
 ここで議事長のノブチンが結審した。
「では買い物の件はタア子さん達のコンビで、赤ハリ先生を社会見学にでも連れて行ってもらいましょう。」
 (タア子さん達のコンビって・・・もしかして私も  入っている?・・・)