『調和の霊感』第2章へ(2)


(ライヴィッチです)
 ストラディヴァリウスの出現と同時にピエタではある騒動が起きます。第2章ではストラディヴァリウスのヴァイオリンの秘密に触れるのだが、同時にある物の存在がこの小説の大きなキーワードになってきます。それがピエタでの騒動から始まる訳です。そしてその物はこの小説に出てくる人物の全てに関係してきます。第1章ではヴェネチアの風景、ピエタ慈善院の生活、娘たちのおしゃべりなど、ヴェネチアを中心にした日常が舞台でした。そしてヴィヴァルディはまだ会話の中でしか現れませんでした。第2章でもそれは変わりませんが、ストラディヴァリウスの出現によって娘たちの会話もまた趣きが豊かになります。おしゃべりはこのくらいにしておきます。それでは16日月曜から始まる『調和の霊感』(第2章ストラディヴァリウスの秘密)をどうぞお楽しみください。