キアーラが練習を休んだ日(1)


(ルナピンスキーのさらなるアップです)
    #
 パオラがピエタに来て3年が経ち、13歳になっていた。
 パオラはキアーラのお蔭で毎日が充実していた。それはパオラ自身も、日々練習を頑張っていたからでもあった。キアーラの配慮でオーボエからフルートを始めたパオラは、今では大きな管楽器のバッソンも始めていた。身体もずいぶん大きくなっていたパオラは、いろいろな管楽器を練習する事が楽しくてならなかった。
 そんなある日だった。キアーラにとって人生で最悪な悲しい日が突然にやってきた。それは、キアーラを
姉のように慕っていたパオラにとっても、生涯忘れられない日となったのだった。