ノルウェーの公園


ノルウェーの公園はこんな感じだったそうだ)
 スウェーデンストックホルムから夜行で一旦コペンハーゲンへ戻ってから夜行でノルウェーオスロへ向かった。2月のオスロはさすがに寒かった。オスロの美術館へ行ってからユースへ向かった。次の日の朝ビーゲランの彫刻がある公園へ向かった。9時頃だったがまだ暗かった。公園は誰もいなかった。新雪を踏みしめながら公園を歩いた。ビーゲランは生涯の報酬をもらってこの公園の彫刻を制作した。だから公園のいたる所に彼の彫刻があった。その特徴は男女1対の様々なスタイルであった。全て全裸で老人や子供の姿もあった。そこらじゅう老若男女が建っている。それらが立っていたり座っていたり、抱き合ったりうずくまっていた。そうなのだこの公園には人生そのものだったのである。その究極が公園中央にそびえ立つモニュメントの塔だ。その塔はらせん状に赤ちゃんから老人まで、生れてから死ぬまでが表現されていた。深く感動した。山ちゃんはもともと寒さに強い。氷点下のオスロの誰もいない公園でビーゲランの彫刻に囲まれて立っている。山ちゃんはちょっと浸っていた。
 こうして山ちゃんはコペンハーゲンに戻ったのだった。北欧とはいえ駅やその周辺はいい環境ではない。山ちゃんは夜のコペンハーゲンの駅で列車を待つ間、いつものように駅のベンチでビールを飲みながらパンを食べていた。そこへ日本人の若い女性が声を掛けてきた。「やっぱり日本人だった。あまりにもここに馴染んでいたので・・・」だって。普通のかわいい女の子だったが、一人旅でさすがに夜の駅はぶっそうだったようだ。一緒にドイツまで行ってハンブルグで別れて山ちゃんはデトモルトへ帰ったのだった。