聖堂コンサート(その2)


(聖堂ではライヴィッチも正装で)
 聖堂(教会)のオルガンは大抵は教会に入ったすぐの真上にある。つまり教会に入って正面が祭壇でその祭壇に向かって長椅子が整然と並べられている。だから聖堂でのオルガンコンサートは観客が祭壇に向かって座り、後ろから壮麗なるオルガンの響きを楽しむのだ。かりに後ろを振り向いたとしてもオルガンのパイプが見えるだけでオルガニストの顔なんて見えないのだ。もしオルガニストが見えたとしても後ろ向きに座って弾いているので結局顔は見えないのだ。教会内でのオルガンコンサートは大抵はこのような様子になるのだ。それがオルガンがあるコンサートホールだと、演奏する様子が見れて楽しいのだ。ぜひともオルガニストの足の動きを見てもらいたいものだ。圧巻である。あとルナピンスキーがテレビでオルガンを見た時「意外にパイプの数が少ないな」と山ちゃんに言ったら「バカたれ!あの見えるパイプの奥に何百ものパイプがあるのだ」と教えてもらった。簡単に言うとこう考えたらいいと言っていた。一列の鍵盤の数×ストップという音色の数だけパイプがあるらしい。
 さて山ちゃんが出演した聖堂も上のような形であった。しかもカトリック教会で正面は美しいフレスコ画が描かれていた。山ちゃんはパイプオルガンのある後ろの高い所から演奏したのだった。だから観客の後ろ姿を上から見下ろしながら演奏するという滅多に経験できない形で演奏したそうだ。ちなみにオルガニストは鍵盤に向かっているので観客を見下ろしたりしないのだった。という事で、変な緊張する事も無く(但し壮麗なオルガンとあの細いフルートの響きをアンサンブルするのは大変だった。)無事終わったのだった。