山ちゃん、プラハの夜に乾杯


(誰かかわいい僕に貢いで〜❤)
 山ちゃんは、ドイツで夜の盛り場に行った事はない。それはお金が無かったのもあるが、興味もなかったからだ。山ちゃんは女性と一緒に飲まなくてもお酒があれば満足なのだ。それは今でも変わらない。だけど酔っ払った山ちゃんにからまれる私やライヴィッチはいい迷惑だ。
 ドイツで夜の盛り場では気をつけろ!と注意される事がある。それはお店でビールが一杯500円と書いてあっても、女の子がきてジュースをおごってと頼んだそのジュースが一杯1万円したなんて話はよくあるのだ。ましてや絶対手を出してはいけない飲み物、それはシャンパンまたは発泡ワインだ。
 プラハの夜に浮かれていた山ちゃんは、全ての警戒心を失っていた。レストランで満腹した山ちゃんは、バーで飲むべく店を物色した。大衆的で多くの人々で賑わっている店を見つけた。窓や入口から中が見えるし、健全でいい店だと判断した。広いカウンターでビールを頼んだ。カウンターは口の字状になっていて中に綺麗?なお姉さんが一人飲み物を担当していた。
明るい店内では多くの人がワイワイガヤガヤとしてとてもいい雰囲気だった。山ちゃんの隣には地元の学生風な男子が2名座っていた。山ちゃんが嬉しげにビールを飲んでいると、彼らが話しかけてきた。しかも彼らにはドイツ語が通じた。山ちゃんと彼らはプラハや音楽の話で盛り上がった。