フルートの鳥たち


(大好きなフーガ君はもう高校生❤)
 前回、卒業試験で演奏したからクロウタドリの鳴き声がわかったと記したが、クロウタドリは日本では黒つぐみに似てとても複雑に美しく鳴く。それなのにフルートの曲で吹いたからと言ってわかるの?と思う人もいるかもしれないが、作曲家メシアンは鳥の採譜といって本当の鳴き声を厳密に楽譜にしたのだ。だから当然拍子のない音符を吹く事になる。この時代メシアンは他の楽器のためにもたくさんの鳥をモチーフにした楽曲を作ったのだ。
 さて、鳥と言えばやはりフルートで表現される事が多い。有名な所ではプロコフィエフの「ピーターと狼」にでてくる小鳥はフルートで表現される。
クロウタドリ等ヨーロッパ3鳴き鳥の中では圧倒的にナイチンゲールが多い。フランスではロシニョールといい日本語で夜鳴きウグイスともいうが、やはりナイチンゲールと表した方がしっくりくる。
古い曲ではオランダの作曲ヴァン・エイクがリコーダーでソロのために創った「天使のナイチンゲール」がある。バッハより100年前の名曲だ。バッハの時代ではチェンバロ曲の編曲だが「恋するナイチンゲール」も美しい。ベートーヴェン交響曲第6番「田園」(ちなみにこのタイトルはベートーヴェン自身が付けたのだ)の第2楽章でフルートのナイチンゲールオーボエのウズラ、クラリネットカッコウの掛けあいは有名だ。これがのちのマーラーだったらもっとナイチンゲールが華やかに歌っただろう。とにかく、標題になくてもいろいろな曲の中でフルートが鳴いている。ナイチンゲールやいろいろな鳥になって。
そういえば私ルナピンスキーも鳥に目がない。けっこう遠くにいる鳥もよく見えるのだ。ライヴィッチは鳥肉にしか興味がない。