デトモルト音大案内(その3)


(こんな感じでご案内)
 ホールがある新しい建物の所から山へ登る階段がある。階段は不規則な幅で気ままな形状で上まで続いていた。多くの学生たちが登り降りしていた。何故なら上がった所に管楽器のハウス、弦楽器ハウス、声楽のハウスが建っているからだ。30段程度あっただろう。1段1段の幅が不規則なため1段を1歩で降りられたり1段を2歩になったりする。あるドイツ人学生が降りながら「バルトーク階段」と言っていたのが、山ちゃんはとても気にいった。バルトークとは近代ハンガリーの作曲家で重厚堅調な和音と複雑な調子リズムを特徴とした作風を残した。階段を下りる時、トン、トットトン、トントトトッツ、トンてな感じで皆が降りていた。登りはそんなに軽快ではない。山ちゃんはその階段の上りはあまり使わなかったようだ。なに〜どういう事だ〜?つまり山ちゃんの寮は同じ山の上にあったので、寮から別の道で管楽器ハウスに行けたのだった。で、レッスンが終わったらルンルンしながらバルトーク階段を下りて、学生食堂でビールを飲んで町中で買い物をして(当然500m1缶80円のビール6缶から8缶と1本250円の白ワインは絶対買っていた)大学の庭を抜けて坂道を登って寮へ戻ったのだった。
管楽器ハウスの中は以前に記したので今回は書かない。そうしないとまた「それはもう聞きました!」なんて言われそうなので・・・ただ、管楽器、弦楽器、声楽のハウスが集まった場所と、ハウスの設計は最高だった。全部2階建てで、特に2階は部屋全面がガラス窓になっていて目前の山の木々等の自然を堪能できた。朝7時からレッスンが始まる9時まで自由に練習出来た。窓の外を眺めながらフルートを吹いていると鹿がこっちを見ていた、なんて珍しくない事だった。