デトモルト駅から音大までの町案内2


(この椅子は居心地がいいのだ!)
 ドイツの町は広場を中心にして、クモの巣状の道で広がっている。山ちゃんは土地勘がいいと自負していたが、日本の町のように碁盤の目状な町づくりだったら東西南北ほぼ間違えなく移動できたのだが、ドイツに来てからはどうもうまくいかない。山ちゃんはもともと地図を手に動くのが嫌いなのだ。それは今でも、車にカーナビを付けていない事でも頷ける。勘で道を歩いたり、走らせたりするのが好きなんだそうだ。そして初めての道を通るのが大好きなのだ。
 だから、デトモルトでも住んで2年目になっても、初めての道を通ってはよく迷った。そのお陰で、卒業までにはかなりの道を把握した。
 さて広場までの大通りは歩行者天国だ。これはドイツの他の町でもだいたいそうなっている。それは、ミュンヘンハンブルグ、ウィーンなど行かれた人は、車が通らない大通りを、気持ちよく悠々と歩いて周ったのではないだろうか。デトモルトのような小さな町も立派な広場と歩行者天国の通りがある。広場は週に2回だったか(記憶がないらしい)市場が出た。広場いっぱいに野菜、果物、魚、肉等いろいろな屋台が並ぶ。これもドイツの市場共通だが、必ずソーセージ屋がでる。長ーいゆでソーセージを小さなパンに挟んで上からからしマヨネーズをかけて手渡してくれる。120円位だ。手軽でしかもちょっと美味しい。旅先でもこれはいい。ソーセージは地方であるいは店で微妙に違う。いろいろなソーセージを堪能するのは、飽きてくるがでも楽しい。
 その広場はマルクトプラッツ、つまり市場広場という。そのままで、ひねりがない。そんな広場を横切って直進する。まだまだいろいろなお店があって楽しい。それでも広場から2分も歩けば、いわゆるクモの巣状の一番外の糸にあたる道に出る。もちろんデトモルトが小さい町だからクモの巣も小さい。大きい街だとクモの巣ももっと大きくなる。ウィーンのだとクモの巣の一番外は城壁で囲まれていた。現在は城壁が無くリンク・ストラッセ、つまり輪っか通りになっている。外周をバスで周っても小1時間かかるだろう。デトモルトはそれを歩いてまわって30分程だった。
広場からその道に出ると信号がある。片側1車線の小さい道を渡ると正面にデトモルダー・ホッフというデトモルト一番いいホテルがあった。そこを少しさけて郊外へ行く通りを歩く。つまりホテルがここから中がデトモルトだぞって教えてくれていた。