チューリッヒでのつかの間のアパート生活


(モナチンのつかの間のお昼寝❤)
 1年前の夏のイタリアでの講習会以来の再会になったユルゲンは全く変わっていなかった。彼はアパートに住んていた。アパートと言っても日本のアパートのように狭くてちゃちではない。だからと言って日本のマンションのようなイメージでもない。石造りの重厚な建物の一室で、天井が高いのでゆったりとした空間でくつろげる。一人暮らしなので部屋は多くないが、彼一人ならそれで十分だろう。彼一人と言ったが、去年彼女だと言っていたもう一人のアレキサンダーテクニックの講師とは別れたんだと言っていた。彼女はトルコ人だったのでいろいろ難しかった、とユルゲンは言っていた。彼はアパートを好きなように使っていいと言ってくれた。これは山ちゃんにとっても大変助かった。なにせ、当時は1スイスフランは140円位だった。ちなみに今は90円だ。しかももともと物価が高い。マクドナルドの普通のマックが700円位だった。コーヒーも400円位した。
 山ちゃんのつかの間のアパート生活が始まった。朝練習して昼前に買い物へ行く。自炊をしたのだが、デトモルトで200円もあれがパスタと生クリームが買えたのが、チューリッヒでは500円程度はかかった。それでも外食するよりはましだ。
観光はしなかった。実はチューリッヒは2年前の同じローザンヌの講習会の時に1度訪れていた。もともと観光地ではなく近代的な街だった。だから今回は、買い物ついでにブラッと散歩するだけで十分だった。
昼からも練習をして夕方ユルゲンが作ってくれたご飯を食べながら飲むという生活だった。その時、最後の夜になる3日目の夕食は、山ちゃんが日本食を作る約束をした。