ユーゴスラヴィアの首都ベオグラードへ


(車内はこんな感じかにゃ〜?)
 アテネからはひたすら北へ向かって帰るのだが、ギリシャを出るとユーゴスラヴィア国内を通る。その首都がベオグラードだ。現在はセルビアの首都だ。
 山ちゃんがギリシャに行った約23年前は、ギリシャユーゴスラヴィアのある半島、バルカン半島は、『ヨーロッパの火薬庫』と言われ、多くの民族が集中しているのでいつ内戦、内紛がおきてもおかしくない状況だった。かろうじてユーゴスラヴィアはチトー大統領の独自の社会主義によって形成されていた。そのユーゴスラヴィアが現在、セルビアボスニア・ヘルチェゴビナ、クロアチアスロベニアモンテネグロなど多くに別れてしまった事がそれを証明している。
普通社会主義国は通過するにもヴィザが必要なのだ。だから山ちゃんはトルコへ行くのにハンガリーブルガリア経由の最短距離を避けてユーゴスラヴィアを通ってトルコへ行ったのだ。ユーゴスラヴィア社会主義国だったが通過するのも観光するのもヴィザがいらなかった。現在でこそスロベニアクロアチアなど素晴らしい観光地があるという情報が入ってくるが、その当時はユーゴスラヴィアの情報は少なく、特にただの音楽学生である山ちゃんにはそんな情報は皆無だった。だからこそ山ちゃんはユーゴスラヴィアの首都ベオグラードだけは一度降りてみたかった。だからアテネ駅からドイツのミュンヘン行き夜行列車に乗り、翌朝ベオグラードに着きそこで降りた。一日中街をブラブラして夕方また夜行列車でミュンヘンへ向へばいいと、簡単に考えていた。