ロドス島からクレタ島へ


(私たちも岸から岸へ渡るのだ・・・)
 山ちゃんはその小さな島が大変気に入ったので、もう一泊しようとW氏に言ったが、彼はとにかくギリシャまでは一緒に行動しようと言って、だから早く先を急ごうと懇願してきたので、仕方なく舟でトルコ本土へ戻った。(何と協調性の無い奴だ・・・ルナ)
 停泊していたロドス島へ渡る船へ着いたのが夕方だったのでその船の中で寝て、翌朝ロドス島へ渡った。
ロドス島まで船で1時間半くらいだったがそこはもうギリシャだったのだ。(その辺の歴史は無知だった)
それを実感したのは船から降りて入国手続きの時だった。ギリシャ人はフリーパスでアラブ系以外の外国人もパスポート提示だけで簡単に入れたが、トルコ人は入国検査で長蛇の列ができていた。あれだと入国までに数時間はかかるだろうと同情した。
 バラの島ロドス島だ。簡単に町を歩いてそこで水着を購入して海で泳いだ。とにかく急ぎの旅だ。次のクレタ島へ渡るのに、船だと今度は移動中の船中泊になってしまうし、それでも次の日の夕方到着になってしまう。W氏には時間がないのだ。結局夕方ロドス島からクレタ島まで飛行機で移動した。長距離をずっと列車やバスで移動していたので、約1時間飛行機での移動は本当に楽だったし、空からの地中海の眺めは最高に美しかった。でも地中海は陸からも船からも本当に美しく、それに慣れていたので感動はしなかった。
 クレタイクラシオンという一番大きな町へ泊まって翌日クノッソス宮殿遺跡へ向かった。これは楽しみにしていた観光だった。ところが、W氏はいよいよ期限が迫っていた。というより期限が過ぎていたのだ。
奥さんに1っ週間くらいならと許可をもらってデトモルトを出てから、トルコまで列車で3泊、トルコ内で5泊、そしてクレタ島で1泊していた。結局W氏は山ちゃんとは別行動にして、クレタから飛行機で帰る事になった。(ここでいよいよW氏は協調性のない薄情者の山ちゃんと別れたのだった・・・ルナ)