トルコ人は親日家


(ライヴィッチもトルコ顔?)
 イスタンブールからバスで飛ばして約7時間、やっとトルコの首都アンカラに着いた。アンカライスタンブールを見た後だと小さな都会という感じだった。
実際に町の中心にある岡の上に建つアタチュルク廟へ行って周囲を見回すと、周りははっきりと砂漠が見て取れた。まるでスターフォーズのような映画にでてくるような別世界だった。ちなみにアタチュルクはトルコを近代化に導いた偉大なる指導者だったそうだ。
 トルコ人親日家だと関係の本には書いてあった。
日本人は世界的経済発展で世界有数の先進国になっている事が尊敬されているそうだ。そしてトルコには、かつてオスマントルコとして中東からヨーロッパへと領有していったプライドが今でもあるそうだ。確かにイスタンブールで、会う人々がホンダだのヤマハだの言って寄って来たが、これはどうもうさん臭かった。
ところがアンカラで初めて親日というのは本当だったのだ!という出来事にあった。
 遠くの丘に昔ながらの家々がびっしりと建ち並んでいた。山ちゃんたちは興味を持ったが、どうやってそこへ行ったらいいのかがわからない。そこでバス停でバスから降りてきた車掌に、丘を指さしてジェスチャーで行きたいと表現した。するとその車掌は一緒にバスへ乗るように合図して違うバスに乗り込んだ。山ちゃんたちとその車掌は現地近くで一緒に降りた。山ちゃんは、車掌が仕事のついでに乗っただろうから降りた所で当然別れるかと思った。ところがその車掌も停留所で一緒に降りると一緒に歩いてきた。小心者の山ちゃんは隣で歩いているW氏に日本語で「どうしようか?チップくらいあげないといけないかなあ?」とか「この人何か企んでいるのだろうか?」とか「間違っても記念写真を一緒に撮ったり、撮ってもらわない方がいいね。」などと話した。そしてその車掌は丘の家並みまで案内したら、ここだからね!と合図すると、バイバイと言って去って行ったのだ。山ちゃんたちは二人で「いい人だったんだ〜!」とそこで初めて感激したのだった。その車掌とバスへ乗って別れるまで、およそ30分の出来事だった。