いよいよイスタンブールへ


(ライヴィッチもヘロヘロになりました)
 結局山ちゃんたちは列車に乗ったまま2泊するという旅でやっとギリシャ北部のテッサロニキに着いた。
しかもその日の夕方には、また列車に乗ってトルコのイスタンブールに向かうという強行軍であった。
 テッサロニキはそれほどの観光の街ではないらしいい。(今回の旅はW氏にお任せだった)何よりも時間にルーズなギリシャの鉄道を信じて駅から離れるのが怖かったのだ。(その気持ちは、その後嫌と言うほど 納得する事になるのだが・・・)そのテッサロニキ駅でW氏が「トイレットペーパーを買っておこう!」
と言った。山ちゃんはその唐突な提案に戸惑っているとW氏はマジ顔で「トルコのトイレは紙がないから持って行こう。」と言う。で、紙を買って、結構退屈に日中を過ごし、夕方いよいよ目的地イスタンブール行きの列車に乗りこんだ。列車はそれまでのヨーロッパスタイルの特急車両と違って、いかにもローカル車という(けっしてローカルではないんだけどね!ルナ)
向かい合わせの狭い座席で、しかも混み合っていた。
山ちゃんたちの前にトルコの民族衣装を着た女性が赤ちゃんを抱いて座った。その子は本当にかわいかったが、その状態で一夜を過ごすのは苦痛だった。それでも確実に列車は進んだ。朝焼けに海の景色は最高に美しかった。そしてボスポラス海峡が見えてきてイスタンブールの街が見えた時は感動だった。
 雑踏なイメージをもって降りたイスタンブールの駅は以外にも整然としていて清潔だった。駅のあちこちにライフル銃を構えた兵士が立っていた。強権政治の匂いがした。山ちゃんたちはとにかくまずホテルをさがした。トルコの相場としては高いのであろうが、一泊2500円程度の部屋をとり、シャワーを浴びて、二人とも死んだように眠ったのだった。