トルコは遠い〜ぞ!


(お散歩は、遠くてもいいぞ〜)
 さっそくW氏とトルコ旅行計画会議をした。とにかくせっかく旅行を許可してくれたW氏の奥さんの気持ちが変わらないうちに出発することにした。トルコまでの最短コースは、デトモルトから南ドイツのミュンヘンに行って、それからオーストリアのウィーン経由でハンガリールーマニアを通って行くのが一番早く行ける。だが、当時の東欧は入国にビザが必要でその取得に時間がかかる事を考えて、遠回りコースにした。当時のバルカン半島ユーゴスラビアという国が多くを占めていた。現在はクロアチアとかボスニア、ヘルチェゴビナなど独立しているが当時から独立していたのはアルバニアくらいだった。ユーゴスラビア共産国であったがビザなしで通る事ができたので、ウィーンからユーゴスラビアを縦断してギリシア北部ののテッサロニキへ行って、そこで乗り換えてトルコのイスタンブールへ向かう事にした。山ちゃんはトルコはそこまで興味が無かったのだが、西洋と東洋が混ざる街イスタンブールには興味があったので、W氏が誘ってくれた事は嬉しかったし頼もしくもあった。
翌朝ミュンヘンへ向けて出発した。
 ミュンヘンには夕方着いた。ミュンヘン駅で出会った日本人観光客から、日航機事故で坂本九が亡くなった事を知らさせた。山ちゃんはドイツへ留学する直前にテレビで、娘の事を嬉しそうに話していた坂本九を見ていて、それを思い出し何となくショックだった。
ミュンヘンを夜出発する列車に乗った。乗り換えの目的地であるテッサロニキに着くのは翌々日の朝である。つまり明日は一日中列車の中だった。トルコまでまだまだ遠いのであった。