つかの間のパリ観光


(私たちもつかの間の休憩よ❤)
 「かわいい子には旅をさせろ!」と言うが、ドイツは若者が旅をしやすいように様々な配慮がある。まず何と言ってもユースホステルの安さだ。ドイツ国内だとだいたい一泊1000円程度で泊まる事が出来た。そして鉄道料金の安さだ。ドイツ国内1ケ月特急も可能な乗り放題で2万5000円程度だった。それがヨーロッパ中に広がっても4万円程度なのだから山ちゃんにとって嬉しい限りなのだ!今回の旅行もその1ケ月乗り放題の『ヨーロッパ・ユースパスポート』を使った。デトモルトから夜行列車に乗れば翌朝早くにはパリに着く。もちろん寝台車はお金がかかるので使わない。もちろん1等車も使わない。2等車で十分なのだ。ヨーロッパの列車は1室3人ずつ向かい合わせの6人掛けのコンパートメント形式がほとんどだった。しかもその室内に3人が座っていれば、列車に人が少なければであるが誰も入ってはこない。そしてその座席を引き出すとリクライニングシートになった。つまり6席全部リクライニング状態にするとお座敷列車のようになるのだ。夜行で行く場合このお座敷状態で行けると最高なのだ。ちなみに山ちゃんの一人旅でも、若者が一緒だとこの状態にして使っていた。だがその相手がカッパルだと最悪だ。4畳半の室内で夜の間中いちゃつかれたようなものだ。寝られるわけがない!
でもさすがに激しいスキンシップとキスの嵐だと、車掌がドアを開けて注意してきた。6人掛けの個室と言ってもガラス張りで通路から室内が丸見えなのだ。(そんな環境でもいちゃつけるのがヨーロッパ人だ)話を戻そう。山ちゃんたち3人はそんなコンパートメントでゆっくり寝ながらパリへ行った。もちろん誰もいちゃつく奴はいない。
 パリの朝の雰囲気はやいかにもパリだった。早朝6時前なのにカフェでパリジェンヌがコーヒー片手にクロワッサンを食べていた。今回一人旅でない山ちゃんは無邪気にはしゃいで何度も「花の都パリだぜ〜!」と叫びながら歩いた。だがその日の夕方にはスペインのバルセロナ行きの列車に乗ったのだった。