山ちゃん今度は東ドイツへ行く


(またまたライヴィッチだよ〜ん)
 ベルリンからデトモルトへ帰った山ちゃんだが、また東ドイツへ行く事になった。山ちゃんが卒業した日本の音大の後輩たちが、その当時東ドイツだったライプチヒへ演奏旅行へ来ると言う連絡を受けたからだ。
はっきり言って山ちゃんは後輩たちには興味なかった。ライプチヒに興味があった。だってライプチヒは音楽の父バッハゆかりの地でありその近くにはヘンデルの生まれたハレという街があった。山ちゃんはデトモルトの仲間にその話をしたらその仲間は素晴らしい情報をくれた。彼が言うには「東ドイツ国内はは外国人専用のインターホテルに泊まらなければならない。しかも西ドイツのいいホテル並みに高く、ドルや西ドイツマルクなどの外貨しか使えない所もある。ライプチヒは都会だからハレに泊まってライプチヒに行くといい。」という事だった。さっそく山ちゃんはデトモルトの銀行で100マルク(約8000円)を東ドイツマルクに交換してベルリンへ行った。
 西ベルリンで今度は東ドイツの観光ビザを取得しようとしたのだったが、東ベルリンに入ったようには簡単でなかった。何日の観光でどこに泊まるかを全部申請してホテル代もそこで払わなければならなかった。
デトモルトの仲間の言ったとおり、ライプチヒのホテルは日系のインターホテルで一泊約2万円かかった。そこでハレのインターホテルをお願いしたのだが、そこも140マルク(約11000円)で西ドイツマルクで払えという。山ちゃんが自分は学生で高いホテルには泊まれないと言うと、その担当者は「ちょっと待て」と言って奥へ引っ込んだ。しばらくして来てから「バス、シャワーが無くていいのなら75マルクの部 屋がある。」と言ってきたので、山ちゃんは即決してビザ手数料とホテル代を払って東ドイツの観光ビザをやっと手に入れたのだった。