山ちゃん、ドイツでの学生寮生活が始まる。


(1年中快適な部屋っていいなあ・・)
 ドイツの春は大変遅く5月になってもまだ肌寒い日が続くのらしい。それでも山ちゃんは暑がりなので半袖を来て町を歩く。寒がりの人は毛皮のコートを着て歩いているし、そうでなくてもさすがに半袖はいなかったらしくみんなが変な顔をして山ちゃんを見て通り過ぎていったらしい。変な日本人じゃないか!
 学生寮の中は快適だったらしい。ドイツの住宅がそうなのだが外の気候と関係なく家の中の室温は安定しており、しかも空気が乾燥しているのでとても快適に過ごせられた。部屋の中では山ちゃんは1年中裸だったようだ。これでは犬と変わらないではないか!
 寮の費用は光熱費込みで月2万円程度で、あとは学生保険が月約5千円程度。学費はいらなかったから、これで晴れて楽しく不安もなく学生生活を送れたらしい。ドイツの学生保険は何でも保障されるので、山ちゃんは虫歯を完全に治したらしいし、ドイツで出産して帰国した日本人夫婦の留学生が3組もいたらしい。
すごいぞドイツ!ちなみに私もドイツ犬だぞ〜!
 食事は当然自炊だが山ちゃんは苦にならなかったようだ。米もイタリアのジャポニカ米が日本よりはるかに安く手に入った。肉も安いし野菜も安い。乳製品もパンもみんな安かった。だから山ちゃんは完璧な自炊生活を送ったそうだ。
 寮の中に練習室がたくさんあったので練習に困らなかった。朝6時には近くにある大学でも練習ができた。ただし午後1時から3時までの昼休みは練習ができない。もちろんレッスンも講義もない。教授たちは家に帰ってメインディッシュをとって昼寝をしてまた大学に来る。当然山ちゃんも昼ご飯を食べて、風呂に入って、昼寝をした。つまり今と変わらない生活を送っていた訳だ。