山ちゃん、海外でもキレていた話


(ルナピンスキーはお兄ちゃんが大好き!)
 山ちゃんがドイツの留学先ですぐ覚えた言葉は「乾杯」やバカだのクソだの言葉にできないイヤらしい言葉などだったそうだ。しかも他国の留学生の影響でそれらの言葉はスペイン語ポーランド語でも言えたらしい。全く男という生き物は国際的に幼稚なのだ。
 山ちゃんがスペインへ一人旅した時だ。バルセロナ駅で切符を買うために長蛇の列に並んで一時間、やっと順番が来て「マドリッドまで」と英語で言うと「国内線は隣の窓口へ行け」だって。山ちゃん思わずスペイン語で「バカ!クソったれ!」と怒鳴ったものだから窓口向うの駅員のおばさんビックリしていたそうだ。
 山ちゃんがモーツァルトの生まれた街ザルツブルクへ行った時の話だ。お昼にイタリアン・レストランへ入ったそうだ。そこで注文したスパゲティの麺がのびきってすごくまずかったらしい。食後ウエイトレスのお姉さんがニコニコして「おいしかったですか?」とドイツ語で訊いたので山ちゃんすかさずドイツ語で「まずい」と大声で言ったらしい。びっくりしているお姉さんに向かってさらに「麺は信じられないくらい柔らかくてこんなパスタを食べた事が無いくらいひどいものだ!」と言ったが、相手は「そうですか、その柔らかいパスタがいいというお客さんもいますよ。」と涼しい顔で言ってのけたらしい。最後はシェフたちも厨房から顔を出して笑顔で見送ってくれたらしい。
 今度はローマの空港での話だ。山ちゃん一家が空港内の売店で買い物をしてレジでお釣りをくれた瞬間、山ちゃんがそのお金を両手で広げ「No!」と言った。相手のおじさんはニコニコしながらお金を受け取り改めてゆっくりと一枚ずつ紙幣を数えながら山ちゃんの手の平に置いていった・・・そして「ああすまない、足りなかったね!」とニコニコしながら不足のお金をくれた。これがイタリアだ!そしてこれが山ちゃんだ!