ショパンだってチョピンスキーだった話


(暑中見舞いに雪のルナピンスキーを)
 今日は山ちゃん、珍しく朝から慌しくしていると思っていたら、たくさんのお客さんが来た。はじめはライヴィッチもワンワン歓迎していたもののすぐに飽きてへたばった。私は山ちゃんもいないし奥様は相手にしてくれないのでふて寝をしていた。
 お客さんは『モーツァルティアーデ』に集まった人たちだった。『モーツァルティアーデ』とは5年前から年6回程度開催される「モーツァルトを楽しむ会」で山ちゃんのおしゃべりとCD観賞が1時間あってその後ゲストの生演奏を聴くという、なんとも贅沢というか浮世離れしたというか、コンサートでもない講義でもない不思議な集会だ。あの山ちゃんのおしゃべりを聞きたいというなんとも奇特なお客さんがいるものだ。おまけにライヴィッチが媚を売りに顔を出したら「かわいい」なんて言われてどっちも調子にのっている。これが5年も続いているのだからまあ何かが面白いのだろう。今年のテーマは『ショパン』らしい。モーツァルトを楽しむ会でなぜショパンなのかは私にはわからない。が、少なくとも今日のピアノ演奏は素晴らしかった。山ちゃんのピアノでない事だけは最初の1小節を聴いただけでわかった。(誰でもわかるって・・)
 今日のおしゃべりもいい出来だったらしい山ちゃんは調子にのって熟睡中の私に抱きついてきて耳元でしゃべり始める。「ルナピンスキー、CHOPIN(ショパン)は恋人からCHOPINSKI(チョピンスキー=ポーランド読み)だったらよかったのに・・と言われふられたんだよ。ルナはルナピンスキーでよかったなあ〜!」
だから違うだろ〜が。私はルナだ。ポーランド犬でもロシア犬でもない。山ちゃんの奴、まさかこれからは大作曲家にむかってチョピンスキーなんて言いかねないなあ。