ライヴィッチのハウスが血で染まった話。


(私のハウスにはベットもあって快適だ〜)
 暑い夏がやってきた。私は短毛のおかげで暑さに強い。私が快適に熟睡している傍らで、ライヴィッチはハアハアハアハア死にそうな息遣いをしている。でもライヴィッチのおかげで、暑くなったらクーラーが入るので私までますます快適に熟睡できる。
 なぜライヴィッチのおかげかというと、ライヴィッチが山田家へ来た初めての夏の話だ。山ちゃんと奥様が外出先から家に戻り、「ただいま」とライヴィッチのハウスへ向かった奥様の「キャー!」という悲鳴から大騒ぎは始まった。ハウスの中がなんと血だらけになっていたのだ。山ちゃんがてんやわんやして結局ライヴィッチが鼻血を出している事がわかった。人間だとこれで一件落着!だろうが、ライヴィッチはそうはいかない。山ちゃんが「じっとしておけ!」と言ってもライヴィッチ部屋中を駆け回る。もちろん部屋中血だらけ!山ちゃんライヴィッチを風呂場へ閉じ込める。もちろん風呂場が血だらけ!獣医さんの指示で車へ乗せ病院へ。その道中、奥様がライヴィッチの鼻をティッシュペーパーで押さえても、すぐに鼻をブシュ〜と鳴らすわで、シートと奥様の服は血だらけ!病院の診察室も先生の白衣も血だらけ!それでもライヴィッチの鼻血は点滴と薬ですぐに止まった。
 それからは、奥様「鼻血を出されて何千円も払うなら電気代なんて安いものよ。」と、お留守番中もクーラー生活が始まった。
 軟弱者のライヴィッチのおかげで、今や私はライヴィッチの使っていた広いハウスの中でライヴィッチが使っていた広いベットでクーラーの涼風のもとで快適に熟睡している。ライヴィッチはというと、お留守番中はハウスの隣のケージの中に入れられている。それほど、鼻血後の大掃除が大変だったらしい。もちろん大掃除をしたのは山ちゃんだ!