ドイツ最後の日(その2)


(ルナ渾身の頭)
 バタバタとあとかたずけで忙しかった3日間も終え(その一日は写真を眺めていただけではないか・・・ルナ)いよいよ最後のデトモルトだった。山ちゃんはデトモルトの町を散策しながら数人の親しい友人に会った。夕方から卒業試験を一緒にしたチェロのイムレの家に行き一緒にカードゲームをした。そして夜、デトモルトの歌劇場でファゴットを吹いている年配の藤田さんの家に集まった。この藤田さん、実は今まで語ってこなかったが、デトモルトの留学生にとってありがたい存在だった。何かあると皆が藤田さんの所へ集まってはパーティーを行った。そんな日本的な雰囲気があったので、他の都市に留学していた者までもが、藤田さんの所へ集まった。
 そしてその日は山ちゃんの最後の夜で有志が藤田さんの所へ集まってくれた。深夜まで皆で騒いで、いよいよお別れだ。山ちゃんの同級生であった前出の彼が車でフランクフルトの空港まで送って行ってくれるのだった。デトモルトからフランクフルトまで車で約4時間かかる。山ちゃんはデトモルトの藤田さんの所で皆とお別れをして、彼とフランクフルトへ行った。そして飛行場の改札ゲートを通って振り返ると、彼が笑って手を振っていた。さすがにジ〜ンときた。もうドイツへ来る事もないかもと思うと尚更感慨深く、いろいろな思い出が頭をよぎった。本当に充実した4年間だった。だから25年たった今でもこんなに鮮明に記憶に残っていたのだろう。
 今まで、こんな私事を読んでくれた皆さんありがとうございました。そしてルナピンスキー!つきあってくれてありがとう!(それだけかい!・・ルナ)終わり