ストリートミュージックの失敗談。


(寝ることは、どんな姿勢にも失敗なし!)
 ポーランド人の友人とのストリートミュージックは最悪の結果をもたらした。山ちゃんたちが演奏していても通っていく人々の反応が悪かった。山ちゃんは行った町が悪かったと言っている。保養地は車が無いと行きにくいので日本人先輩意外と行く時は電車を使う事になる。でもルナピンスキーは二人の風貌が悪かったのだと思っている。とにかくその風貌の悪い二人によるフルートとヴァイオリンの演奏がパッとしなかったその時、一人の中年のドイツ人男が話しかけてきた。要約すると「自分がプロデュースするから喫茶店 の中で演奏しないか?一人1万円で私も手数料1万 円でどうか?」山ちゃんたちは快諾したそうだ。
 しばらくしてその男が戻って来た。喫茶店が決まったと言う。山ちゃんたちは約1時間その店内で演奏した。その後店の出口で男を待っていたがなかなか出てこない。30分程度待ってやっと出てきた男はこう言い放った。「店はお金を払わなかった。騙されたんだ。」と言って男は去って行った。山ちゃんたちこそ男に騙されたのだった。男は多分いくらかを店から貰って逃げたのだ。
 以前トロンボーンの日本人先輩と北イタリアの講習会へ行った帰りの道中で、実はストリートミュージックをしながら帰ったのだ。しかしこれも失敗の連続だった。イタリアの町で行った時はそれなりに好評だった。当然それなりに小銭が入ったしお札も結構入ったのだ。だが当時のイタリアの貨幣はユーロではなくリラだった。結構なお札とたくさんの小銭が入っても、二人で飲んだコーヒーとケーキ代にしかならなかった。スイスの通貨はスイスフランで当時のドイツマルクよりも価値が高かった。音楽祭で有名なスイスのルチェルンへ行った時、人の多そうな場所を見つけて楽器を演奏した。するとすぐに二人の警官がとんできた。スイスではストリートミュージックは禁止だと言う。結局山ちゃんたちは諦めて帰ったのだった。