リヴァの楽しき仲間たち


(私たちもたのしき仲間だよ〜❤)
 山ちゃんの初めての夏休みの講習会は本当に楽しかったようだ。そして音楽生活も大変充実していたようだ。
 何といってもフルート仲間とすぐに親しくなれたのが一番の思い出になったようだ。3人のイタリア人女性とすぐに仲良くなったらしい。イタリア人はあまり英語が得意でないらしく、山ちゃんも当然英語が得意でない。その面々がどうして仲良くなれたかと言うと
やはりイタリア人特有の陽気さと好奇心、それに何よりも自分の気持ちを身振り手振り体全体で表現してくれた事につきたようだ。実際講習会の最初のガイダンス(説明会)で、3人組の仲良しイタリア女性のフルート仲間の一人が片言の英語で山ちゃんに話しかけてきたそうだ。簡単な挨拶から始まり「プリーズ・ジャパニーズ・ララバイ」と言ってきた。他の仲間もニコニコと山ちゃんを見ている。どうやら日本の子守唄を聞きたかったらしい。お調子者の山ちゃんが歌わないはずがない。山ちゃんは「おどまぼんぎりぼ〜んぎり・・・」と五木の子守唄を歌った。自分でもびっくりするくらい大いにうけた。それから一週間の講習の間本当に仲良しになったそうだ。
 フルート講習会はスイスのクルム教授が先生だった。講習会を行うような先生がすごいのはフルートの技術もさることながらその語学にビックリさせられる。クルム先生の場合イタリア人にはイタリア語、フランス人にはフランス語、それに英語や山ちゃんにはドイツ語でレッスンをしてくれた。そして山ちゃんにとって何より一番収穫だったのは、クルム教授がアレキサンダーテクニックなるものを受講生に伝授させるため二人の若い男女の助手を連れてきた事だった。
この二人とも山ちゃんは大変親しくなり毎晩一緒に飲んでいたようだ。まさに夢のような一週間だった。